雑記ふたたび

nyanの日記ブログ。主に最近描いた絵や自作小説の話など。

書籍:スタイルズ荘の怪事件

 スタイルズ荘の怪事件

 最近「スタイルズ荘の怪事件」を読みました。

クリスティの長編は、高校時代に母の蔵書の「そして誰もいなくなった」を読んだのが最初でした。それ以前に小中学生の頃に母の本からメグレ警視やペリー・メイスンやブラウン神父なんかを開いて「難しい」「読みにくい」とやめてしまっていたんですよね。でも「そして誰もいなくなった」は夢中になって、最後まで一気に読んでしまった。以来、私の中では「アガサ・クリスティは読みやすい」とインプットされています。
※後日ミステリーは登場人物の複雑さと探偵役の性格で(海外作品の場合は翻訳の文章も)読みにくかったり読みやすかったりすると学習しましたが。

ポアロの登場する作品は短編で「スズメバチの巣」を読み「良い人だな」と思ったのが最初だったはず。長編は「オリエント急行の殺人」が最初でしたから、余計に「ポアロはとっても良い人」というインプットされまして。
今回読んだ「スタイルズ荘の怪事件」も、ポアロが良い人で嬉しかったという。探偵が善人ではなくても話が面白ければ楽しめますが、後味すっきりな善人の方が安心して読めるもので。

しかし「そして誰もいなくなった」以来、私の中ではアガサ・クリスティ作品は「読者にミスリードを誘導する」「犯人に見える人物は犯人ではない」的な印象がありますね。この作品の場合は少し複雑な誘導がありました。ただ「あ、これは疑わしく見せてるだけだな」と感じる事が多かったですね。薬局で犯人らしき人物が薬物を買った描写は「これは男装した女性だろうな」(超ネタバレのため要反転)と感じてしまいましたが。とにかく最後まで「犯人っぽく見せている」人物がコロコロ入れ替わるのが面白かったですね。

ところでミステリーは結構読んでいたうちの母ですが、「ポアロはあんまり恰好良くないからねぇ」と言ってましたっけw  「ホームズや明智小五郎みたいなスマートなイメージの探偵が良い」そうです。 おしゃれで綺麗好きなポアロさんなのになぁ。
うちの旦那は逆に「ホームズみたいな探偵は鼻につく」らしく、「ポアロの恰好つけようとしても結構決まらない事が多い」のが好きなんだそうで。いや、ホームズも可愛い所はあるんですが。
まあ人それぞれなんですが、私はどっちも好きです。
(私の場合エラリー・クィーンが好きになれず、数ページで挫折した本が数冊か^^; )